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昨年から今年にかけて、性教育についての様々な本が出版され、性教育への関心が高まっていると言われています。その一つに、2018年に出版された『改訂版 国際セクシュアリティ教育ガイダンス』があります。 この本は、2009年にユネスコを中心にして、世界中の性教育の専門家の研究と実践から発表された『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』から約10年後に改訂され、日本語訳が2020年に出版されました。 まず、セクシュアリティとは、世界性科学学会(1999年)において採択された「性の権利宣言」(2014年改訂)の中で「性に関する知識やスキルだけでなく、人権やジェンダー、多様性、幸福を学ぶ」など性を、様々な側面からとらえるための重要な概念とされています。セクシュアリティ教育は「包括的セクシュアリティ教育」とも言われます。 ガイダンスでは、「包括的セクシュアリティ教育」について「若者が責任ある選択をするための科学的で正しい知識やスキルを、年齢に応じ、その文化にあったかたちで身に着けることで、性行動が慎重化し、リスクを減らすことができる」と述べられています。 このような教育によって 性をポジティブに捉えることは、安心安全で幸せな生き方につながるとされています。日本の性教育にも求められていることではないでしょうか。 約290ページの大作ですが、項目が解かりやすいので、世界の性教育、今後の性教育を考える参考になると思います。 |