『第8回青少年の性行動全国調査』の「第8章 青少年の性についての悩みー自由記述欄への回答からみえるもの」に、中学女子の回答から浮かび上がってきた事として、「クラスメートの男子たちによる環境型セクシュアルハラスメントと言うべき実情は、すべてを思春期の男子特有の好奇心ゆえの行動として放置すべきではないだろう」と述べられ「嫌がる相手に対して、性的なからかいをしかけることが当然のような雰囲気に浸ったまま大人になってしまわないように」さらに「性というテーマが個々人の尊厳に深くかかわるものであることを理解させる教育の必要性が改めて浮き彫りになったと言える」との記述があります。この指摘こそ、心の教育・性教育・人間教育です。
  「かけがえのない、いのち」の第4章に「スカートめくりや、お医者さんごっこなどは、おとなや子ども自身も遊びの延長くらいにしか思っていないことが多いのですが、それが「性的いじめ」につながる認識を持って下さい。さらに、幼児の段階では、おとなの目にも見えやすく、それを見逃さず、相手の嫌がることは、してはいけないことを𠮟るのではなく、よく言って聞かせてください」の箇所があります。これこそ、幼児からの自然な性教育の一面ではないでしょうか。上記のような大人にならないために・・・
(Y・U)
 
参考 日本性教育協会編、2019年『「若者の性」白書 第8回青少年の性行動全国調査報告』 小学館

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