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|   | 愛知県小牧市 岩田政成
つい先日の土曜日のことである。一週間の仕事で疲れが溜まり、妻も私も久方ぶりに朝寝坊をしてしまった。前日の金曜日の夜、翌日は近くの温泉に日帰り入浴しに行こうと決めていたため、朝食は道中摂ることとし車で家を出発した。 家から十分ほど走ったところにファミリーレストランがあり、そこに立ち寄りパンケーキセットを注文した。全国規模で店舗の経営を展開しているそのレストランは、フリードリンクがあり、注文をした後、妻とジュースを飲みながら、注文した品が出てくるのを待っていた。 ところが、妻と話をしながら待っていると、厨房のある背後から痰が喉に引っかかった風邪を引いた者特有の咳が聞こえてくるではないか。 二ヶ月ほど前、職場復帰したものの、長い入院生活のため未だ免疫力が低下している私にとっては、たかが風邪と言って侮れるものでなく、咳の主が誰であるのか大層気にかかった。退院した頃に比べれば、免疫力もかなり回復し、空気感染を恐れるほどではなくなったが、風邪を引いた人の唾液の飛沫が入った物を食すれば、感染する確率はかなり高くなるであろうからである。そして、今の私にとって、風邪は侮り難いものであるためである。そこで、妻に「厨房の方から風邪独特の咳が聞こえるけれど、風邪の主が厨房の中の人ならば、食べないから」と話をしていた。 ところが、しばらくして、風邪の主が若いアルバイトの若いウェイトレスであることが確認できた。私達の隣のテーブルに注文の品を置いた後、先ほどから聞こえてきていた咳をしたからである。妻に「今風邪を引くのはばかげているから、私は食べないから、お前だけ食べなさい」と言っているところに、中年のウェイトレスが私達の注文した品を持ってきた。そこで、「若いウェイトレスが風邪を引いているのにマスクすら付けていないこと。私自身免疫力が低下して、風邪を引くことが致命傷になりかねないこと。客の中には私のように、風邪を侮れない人がいること。飲食業に携わる責任者は、風邪を引いた者を使わない、使う場合はマスクぐらい付けさせるよう気を付けた方が良い」ということを話し、責任者の方に伝えてもらいたい旨を伝え、出された品に手を付けず代金を払って妻とともに店を後にした。 お金を払う妻を後にして先に駐車場に出たが、先ほど咳をして食事を運んでいた若いウェイトレスが、マスクを付けて駐車場の掃除をしていた。車に乗り込んでから、妻から聞いた所では、先ほどの中年のウェイトレスが責任者のようであり、妻に「早速にマスクを付けさせて、外の仕事をさせるように致しました。これに懲りずにまたおいで下さい」と言って、サービス券か何かくれたと言うことであった。 過去に何回かスピード違反で罰金を払ったことがあったが、この場合は授業料を払って自らの運転の非を教えてもらったわけであり、ある面納得のいくものである。しかし、今回の場合は、飲食店に店の非を示した方が代金を払ったわけであり、考えようによっては割の合わないものである。しかし、私達の動きによって、高齢者の方や病後の弱っている人などがつまらないことで風邪を引き、それが元で命取りになるようなことが少しでも無くなれば良いものと感じている次第である。 長い入院生活を経験したことによって、弱い立場の人のことを少しでも理解できるようになれたことを、いろいろな所で活かして行きたいものである。
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